クネビンフレームワークで問題を分類する
SCRUMMASTER THE BOOKを読んでいると、3章だったか4章だったかでクネビンフレームワークというものが出てきた。問題や状況を分類しどういったアプローチをとるかを決めるのに有効なツールだ。今年は特に社内の技術力向上について考える機会が多く、またどういった問題や課題を抱えているか・それらについてどういった改善案・解決策を取ればよいかで頭を悩ませることが多かった(今もその最中)。クネビンフレームワークはこれを解決するのにとても有用なのでは、と考えちょっとまとめてみることにした。
クネビンフレームワークとは
1999年にデイブ・スノーデンが提唱したもの。問題を自明(Simple)、煩雑(Complicated)、複合(Complex)、混沌(Chaos)、無秩序(Disorder)の5つの領域に分類する。
Cynefin framework - Wikipedia より引用
単純・自明(Simple)
単純な問題。因果関係や構造が明確になっており、解決策が自明である。ベストプラクティスの世界。問題を認識・分類し、ベストプラクティスに示された解決策を適用する。
煩雑(Complicated)
分類や因果関係・構造を明確化するために分析が必要。専門家に解決策を依頼する。グッドプラクティスの世界。SCRUMMASTER THE BOOKによるとウォーターフォールであるとのこと。
複合(Complex)
因果関係が複雑で事前に判断するのが難しい。分析も失敗する。やってみないとわからない状態。アジャイルやスクラムの世界。
混沌(Chaos)
完全に予測不可能でコントロールできない。子どものパーティのような状態。考えられるプラクティスを場当たり的にとにかくやってみる世界。
無秩序(Disorder)
状況を分類する方法がわからず、直面する問題に解決策がない。
まとめ
いままで問題や課題に対しては分析ありきで、とにかく現状分析してみて解決案を考えるという方法が主体だったのでアプローチの方法についてはあまり意識してこなかった。クネビンフレームワークを知ることで、どの領域の問題なのかを考えられるようになり、領域ごとのアプローチを取れるようになる。またそのアプローチが間違っていたとしても、結果から次のアプローチが取りやすくなるのではないかと考える。今後はこれを意識してどういったアプローチをとるべきなのかを考えてみようと思う。