チームジャーニー
チームジャーニーの読書メモ。
構成
2部構成。雑なまとめと個人的に刺さったところをピックアップ。
1チームのジャーニー(前半)
チーム内の話。バラバラで、グループでしかないチームが、本物のチームになっていく。- チームとグループの違い
- チームになるための4つの条件
- チームに起きる問題パターン
- チームの段階設計
- 分散チームへの適応
- チームの共通理解を深める
複数チームによるジャーニー(後半)
チーム間で起こる様々な問題を解決していく話。- チームに情報が行き渡らない要因
- チームの境界を越えてチームを作る(横断チーム)
- クモからヒトデに移行する
- 視座と視野を自在にする(視座と視野で決まる視点)
- ともに考え、ともにつくる
キーワード
個人的に響いたキーワード。
- 3つの問い
①自分はなぜここにいるのか?(個人としてのWhy)
②私達は何をする者たちなのか?(チームとしてのWhy)
③そのために何を大事にするのか?(チームとしてのHow)
チームの状況に応じてスタート地点を変える。
・チームのスタートアップ時は①から順に
・チームベースがすでにあるならチームとしてのWhyから(②③①の順)
一度考えて終わりではなく、環境の変化や上手くいっていないと感じたときに出発地点として考えてみる。
- ふりかえりとむきなおり
ふりかえりは過去を棚卸しし、そこから気づきを得て次の行動の仮説を立てる。
むきなおりはチームの未来に目を向けて、ありたい方向性を見定める。
ふりかえりは過去、むきなおりは未来から現在を正すという使い分け。
- ○○ファーストなチーム
状況によって何を優先させるかをチームで決めて取り組む。
- INVEST
プロダクトバックログが開発レディになっているかどうかを判断するものさし。
・Independent お互いが独立している
・Negotiable 実現内容について交渉可能である
・Valuable 中身に価値がある
・Estimable 見積もり可能である
・Sized Right(Small) 適切な大きさである(小さい)
・Testable テスト可能である
- トラックナンバー1問題
属人性の問題。
- 視座と視野
立場や状況によって見えるところ(視点)が変わる。
視座や視野を変え、視点を変えることによって見えるものが変わる。
感想など
- チームジャーニー(チームの段階設計)
ジャーニーバックログとして開発に組み込まれることでチームの進む道とプロダクトが関連付けられてよい。
自分はその2つを無意識に分けて考えていたので新たな気付きになった。
- 状況を変えられるのは必要性に気がついている人間だけ
これは肝に命じておきたい。自分はその役割にある人間にのみ与えられた特権だと思っているところがある。
とはいえどうにかしないといけないと思い、発言はするものの後ろめたさを感じている。
決してそうではないこと、思ったらどの立場であれ行動に移すことを心がけよう。個人的には勇気をもらった。
- リード役を状況に応じて適宜変える
大抵一人に偏りがちなので、適材適所で意識して変えていきたい。
育成面でも重要だと思った。
役割を明確にすることで自他ともに動きやすくなるし、責任感も育まれる。
- チーム内外の関係性を構築するために、透明性を高める活動が必要
境界があるとどうしても閉鎖的になってしまいがち。
風通しを良くするような仕組みがあれば、様々な面でシナジー効果が期待できる。
これも取り組んでいきたい。
- 事前に許可を求めるより、後でゆるしを得たほうがたやすい
ちょうど同時並行で観ていた海外ドラマでも同じことを言っていたので印象に強く残った。
- カイゼンジャーニー読んでたら楽しさ3倍
本書は物語としても楽しめる内容になっている。
前作のカイゼンジャーニーの続編的な位置づけになっているため、前もって読んでおくとその楽しさが倍増する。
特に後半は熱かった。